活動日誌−東奔西走

【14.10.23】愛知川図書館を訪問

まちの宝物のような図書館に感激

   10月15日、図書館を考える会(仮称)準備会のメンバー9人で、滋賀県愛荘町立愛知川図書館を訪問。館長さんから詳しく説明を受け、館内を案内していただきました。

 

 

 愛荘町は人口2万1千人。合併前にできた立派な図書館が2つもあり、その一つが愛知川図書館です。愛知川図書館は、2400平方メートルの図書館部分とびんてまりの館、公園との複合施設。 子どものコーナーは一般書のコーナーと離れており、少々騒いでも大丈夫。ゆったりできる読み聞かせコーナーや工夫をこらした展示、かわいい椅子、机など、よく考えられていました。

   

 

 

一般書のコーナーでは、詳しくて実用的な案内表示が随所にあり、また専門書がとても多く、好奇心をくすぐり調べ物がしたくなるような工夫がたくさん。畳コーナーやゆったり座れる椅子、野外の読書席も。

 また、地域の情報や行政のコーナーが充実しており、「まちのこしカード」で住民からの情報にもとづいて郷土の自然や生活を記録に残すほか、職員が愛荘町や滋賀県のあらゆる地域情報を収集しファイリング。まちづくりに積極的に貢献している先進的な図書館として、2007年の「ライブラリー・オブ・ザ・イヤー」を受賞しています。

   

 

感銘を受けたのは、図書館を町の宝として支える町ぐるみの体制です。

 図書館を建設する際には、まず準備段階から館長をヘッドハンティングし、準備スタッフもつけ、町民の中に入ってその要望をつぶさに聞き取り図書館を作り上げたとのこと。議会も、図書館の予算をふやし、図書館職員を臨時ではなく、正規職員を増やせと要求するなど、みんなで図書館を応援しています。図書館スタッフは、臨時や嘱託職員に至るまで、全員司書資格があり、正規職員は学芸員でもあります。
 
   

また、滋賀県ではどの市町の図書館でも、他市町の住民(在勤在学は除く)には本を貸さないことを徹底しているということも驚きでした。「図書館は、そのまちの個性です」と言われた館長の言葉に納得しました。町民一人あたりの年間貸出冊数16冊は、江南市のなんと4倍です。

 江南市では図書館の位置づけが低く、「市立図書館が貧弱でも、近隣自治体の図書館に行ってもらえば十分」「指定管理で安上がりに」と市当局が考えているのではないかと勘ぐりたくなります。

   

びんてまりの館では、途絶えそうになった郷土の伝統工芸を、しっかりと受け継いでいこうと努力している町の姿勢が伝わってきました。不思議で素晴らしい「びんてまり」にため息が出ました。
 

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