活動日誌−東奔西走

【10.08.08】盛りだくさんの日程ー原水爆禁止世界大会2日目

凍りつくようなアフガニスタンの女性の訴え

   8月5日=大会2日目 
午前ー分科会「地球環境と核兵器の廃絶」
 元気象研所の研究室長で理学博士の増田義信さんの講演。専門的で難しいところもあったが初めて聞く話が多かった。現在世界に保有されている22,400発の核兵器は、広島型原発の20〜30万発に相当し、米ロが2200発の核弾頭を打ち合ったとすると氷河期以上の核の冬が到来し、何億人もの人が死傷する。戦争だけではなく核の事故によっても甚大な被害が予測される。横須賀に配備されている原子力空母ジョージワシントンは濃縮ウランを使用し、熱出力60万kwの原子炉を2基保有している。放射能漏れ事故を起こせば東京湾は死の海となる。
 地球温暖化を防止する温室効果ガスの排出量規制には軍事面は含まれていない。しかし一番燃料を消費するのは軍事関連であり、F16戦闘機の1分間の消費燃料は908ℓで8時間飛行すると日本人の生涯のco2排出量に相当。アメリカ国防省は1日30万バレルの油を使用し連邦予算の91%に匹敵するとの驚くべき数字が次々と明らかにされた。
 持続可能な社会は、核も戦争もない平和な社会であることを痛感。

  午後ーフォーラム「核兵器のない世界をー政府と反核平和運動の対話」
 駐日エジプト大使ワリード・マハムード・アブデルナーセルさん。IAE理事でマレーシアのムハンマド・シャールル・イクラム・ヤーコブさん、駐日メキシコ大使のミゲル・ルイスカバニャス・イスキエルドさんに日本原水協の高草木博事務局長が加わり、会場からも次々と手が挙がって、NPT再検討会議の意義や各国の軍縮や核廃絶に向けての取り組みと姿勢について、これからの展望など活発な討論が展開された。
右から 全労連国際局長 エジプト駐日大使 IAEAマレーシア代表理事 メキシコ駐日大使 日本原水協事務局長

  夜ー女性のつどい2010inヒロシマ
 6時からは女性のつどい。被爆者の証言の中に、被爆者であることを子供にも隠して生きてきたが、被爆者手帳を申請することになりそのことを話すと娘さんが「わかったよ」と言いながら、ポツンとこれからは「被爆の子」になるんだね、と言われた苦悩と、今も娘さんの健康を気遣っているとの話があり、65年間の被爆者の方たちの人に言われぬ苦労をまた思い知らされました。
 アメリカやドイツの代表の報告とともに、会場を凍りつかせたのはアフガニスタンからの報告でした。アフガニスタンにアメリカが侵攻して9年。治安は治まるどころか、最近は14才〜30歳代の女性の焼身自殺が増えている。それはレイプや家庭内暴力が横行し、鼻や耳を切り取られる女性もいる。治安の悪化で学校に通えない子供が4割にも上っている。2001年以降8000人の非戦闘員が掃討作戦などによって殺されていると報告し、「アフガニスタンに兵士はいらない。医師、教師、看護師を送ってください」との訴えに会場から大きな共感と激励の拍手が沸き起こりました。
 女性の集いには1400人が参加しました。

 

広島ジュニアマリンバアンサンブルの演奏に会場は大いに盛り上がり  

  外国代表のみなさんも総立ちで拍手

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