市政の動き−市政の動き

【22.05.15】市職員の期末手当大幅引き下げに反対

不利益不遡及の原則を踏み破る1人平均で7万2千円もの引き下げ

  5月臨時会で、市職員の期末手当を人事院勧告に準じて大幅に引き下げる条例改定案が、日本共産党議員団だけの反対で可決されました。

市職員の期末手当を2022年度から0.15月分引き下げると同時に、コロナ禍にある地域経済への打撃を考慮して、昨年度いったん延期した0.15月分の引き下げを調整額と言う名で、今年6月の期末手当減額分に上乗せし一挙に減額する、不利益不遡及の大原則に反したとんでもない内容の条例改定です。


6月期末手当の減額の大きさは、正規職員一人平均で約7万2千円(年間では約9万6千円)にも上り、職員・家族の生活を圧迫するのは必至です。

さらにこの春退職し、新たに再任用となった職員に対しても、正規職員時代の期末手当にまでさかのぼって減額。さらに1年単位の会計年度任用職員も、昨年度分の期末手当にまで遡って減額するなど、断じてあってはならない内容です。
 
物価高騰の折も折、2年以上にわたるコロナ禍の中、懸命に奮闘してきた市職員の努力に対し、ねぎらいボーナスアップで応えるのならともかく、期末手当を大幅に減額するという、酷い仕打ちです。

正規職員658人、再任用職員30人、会計年度任用職員のべ1416人(2021年度)が働く市役所は、職員数では市内最大の事業所。市職員給与の大幅な引き下げは消費を冷え込ませ、ロシアのウクライナ侵略で景況感が一挙に悪化した地域経済に、追い打ちで冷や水をあびせることになります。

年々市職員の新陳代謝(若返り)が進み、職員給与は全体で2020年度は約5900万円、2021年度は約6700万円も減っています。人事院勧告に準じた期末手当の引き下げを市独自の裁量で取り止めても財政への大きな影響はありません。
市職員の生活を圧迫し勤労意欲を減退させ、地域経済にも悪影響を及ぼし、不利益不遡及の大原則をも踏み破る、三重四重に断じてあってはならない給与条例の改定であり止めるべきと主張しました。



市当局は、「今年6月期末手当の影響額は約5700万円の減額見込み。手続き的には、条例改正を行わないことは可能だが、地方公務員法における社会一般の情勢に適応するように適切な措置を講ずる必要があるため、人事院勧告に基づいて対応する。今回の給与改定で、職員のモチベーションが下がった、やる気が損なわれたということがないよう、努めていきたい。消費の冷え込みなど少なからず経済への影響は懸念されるが、民間企業も厳しい状況になるので、市民の理解も十分に得られると考える。」と答弁。大幅な期末手当引き下げを正当化しました。

なお党議員団は議員、市長など特別職の期末手当を引き下げる条例改正には、賛成しました。

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