市政の動き−市政の動き
【21.06.29】新ごみ処理施設の入札妨害で監視委員会報告書出る
入札手続きの中止、分離発注して入札やり直しを答申
昨年10月1日から、入札妨害の疑いで、入札手続きが中断していた、尾張北部環境組合の新ごみ処理施設をめぐり、設置されていた公正入札監視委員会は、答申を発表。6月29日、組合HP上で答申の内容が公表されました。
答申は、現入札手続きを再開することなく中止すること。
土木工事に関する発注については
施設整備に係る土木工事のうち、「敷地外雨水排水路整備工事」及び「愛知県道浅井犬山線道路拡幅工事」については分離して別途入札手続を実施すること。
などを提言しています。
地域要件の見直しについては
プラント本体建設工事との関連が強い「用地造成工事」を行う者の要件については、組合が本件入札手続の公告において公表した「ごみ処理施設整備・運営事業 入札説明書」にある要件「組合の構成2市2町内に本店を有すること」を、より多くの企業が参加の機会を得られる方向で見直すこと。
公正入札監視委員会は調査の結果、次のように結論づけています。
本件入札手続においては、落札者を調整しようとする何者かの企図によって、土木工事を担う協力企業とプラントメーカーとの間の本来自由であるべき交渉が一部歪められる結果となり、プラントメーカー間における公正な競争が確保されないこととなったのではないかとの疑念を払拭することができない。
したがって、入札参加者間で受注者や受注価格を決めてしまう典型的な談合がなされたわけではないものの、入札条件の仕組みが巧みに悪用されたことは明らかであり、その結果、公正な入札が阻害される恐れがあったという点では看過し得ないものである。
この協力企業とプラントメーカーの間の交渉に入り込んだ「干渉」は、ひいては公正な入札を侵す可能性もあることから、このような「干渉」に対する予防的な方策として、敷地外の土木工事を分離して別途発注することや、用地造成工事を担う協力企業の地域要件を見直すことを組合に求めたい。
結論として
当委員会としては、本件入札手続については、再開という選択肢は考えられず、一旦終了させ、入札手続の内容を見直した上で、再度、入札公告を行うことが妥当であるとの結論に至った。としています。
土木工事の分離発注は、2市2町の日本共産党議員団が昨年11月に、公正公平な入札実施を求める申し入れの中で、提言した内容とほぼ同じです。