市政の動き−市政の動き
【18.07.04】新ごみ処理整備、PFI導入は無し
公設公営、公設民営が望ましいと調査結果
尾張北部環境組合(江南市・犬山市・扶桑町・大口町)が建設をめざす新ごみ処理施設の事業手法を調査していたPFI等導入可能性調査の結果報告書(H30年3月)が6月初旬にようやく公開されました。
組合HPで公開された概要版によれば、「本事業において望ましい事業方式はDBO方式(公設民営)又は、従来方式(公設公営方式:DB方式)」。
「公設民営及び公設公営方式について、引き続き検討を行い今後総合的な観点から組合において決定する。」などとしています。
導入を検討したPFI(BTO方式)は、事業主体が民間のため公共事業としての視点で△。民間資金調達のため起債よりも高い金利となるため△。採用事例は一定数あるが、望ましい事業方式であるとの回答が少ないため△。さらに経費節減効果もわずかであることから、PFI方式は導入しないとの結論となったようです。
新ごみ処理施設整備をめぐっては、7月5日までの日程で、環境アセスの一環の「計画段階環境配慮書案」と「都市計画構想段階評価書案」の縦覧・意見募集が行われています。
また、さる6月23日(土)には、建設予定地を含む中般若町北浦地区の活用に伴う用地測量に関する地権者説明が開催されましたので、傍聴しました。
説明会は、北浦地区7.3haのうちの東側エリア約2haを防災拠点として整備する国土交通省中部地方整備局木曽川上流河川事務所と、中央エリアを新ごみ処理施設として整備する尾張北部環境組合、西側エリアの活用を検討する江南市の、3者合同で開催されました。
7月以降に用地測量を実施し、物件調査、補償額を算定した上で、地権者ごとに個別に説明していくとの説明でした。
今回、国土交通省から東側エリアの防災拠点整備の内容について、初めて説明を聞きました。
北側、宮田導水路管路敷を避け、南側堤防道路まで堤防の高さと同じになるまで約5mの盛土をし、平時には水防活動に必要な土砂などの資材備蓄と作業スペース、緊急車両やヘリポートのスペース、さらに地域住民のレクリエーション場として活用。洪水時には、水防活動拠点基地とするものだとの説明でした。
6月議会までに明らかになっているのは、「新ごみ処理施設建設地の地権者同意がいまだに全て得られていない。建設地への搬入道路が、予定していた敷地北側からは作ることができず(宮田導水路があるため)難航している。新ごみ処理施設建設地内にある地元中般若区の土葬墓地の改葬が、移転反対の縁故者がいるために難航している」ことなどです。
まもなく地元振興策(地元還元策)については、まとまったものが各地元地区から出てきます。
西側エリアをどう活用するのか、これから江南市民の真剣な検討が必要です。ごみ処理方式は、今年度中に専門家の委員会で検討し、決定されます。
候補地案が最初に出てからすでに10年余が経過しました。さんざん強引に進められてきた新ごみ処理施設計画。これからが、むしろ本番と言えます。市民皆が出すごみの行方です。市民一人一人が自らの事として関心をもち続けてほしいと思います。