市政の動き−市政の動き
【16.05.12】行政事業レビューって何だ?
江南市版「事業仕分け」は大丈夫か
今年度予算に、市長公約に基づいた新規事業「行政事業レビュー事業」実施のための経費40万8千円が計上されています。5月11日(水)に、事業レビューを実施するための「検討委員会」が設置され第1回の委員会が開催されました。初の試みということで、興味深々で傍聴しました。
委員会設置要綱によれば、行政事業レビューとは「事業の必要性の有無や事業自体の適正さを、公開の場で市民とともに検証し、判定する事業」。市民も参加することで、行政への市民の理解を深めることができるとしています。
検討委員会は6名の委員で構成。うち3人は学識経験者などで、他自治体で行われたいわゆる「事業仕分け」の経験者。他3人は一般市民でした。
別に公募市民から10人の「市民評価員」を選出。合計16人による「判定会議」を市民公開の場で開催。市役所の行っている670事務事業の中から3段階の選定作業で絞り込んだ5分野・5事業について、各1時間をかけて説明(10分)、質疑応答(40分)、評価(5分)、判定(5分)の作業を行い、最終的に委員会が 1.要改善か 2. 拡充か 3. 縮小か 4.民営化、民間への移行、委託か 5.休止、廃止か のいずれかに判定。結果を意見書として市長に提出、市長は判定結果を今後の市政運営の参考として活用する、となっています。
判定会議は、8月20日(土)9時45分から市民文化会館第一会議室で開催と、すでにスケジュールも決まっていました。
一般市民の委員の方々からは、自分が全く知らない分野の問題について判断ができるのか、いったいどれだけ勉強しなければならないのか、と不安を訴える率直な発言がありました。
行政レビューの対象に挙がってくる事業は、市が縮小・廃止・休止・民営化を図りたいと考える事業の可能性が大きくなります。市担当課サイドの説明の仕方次第でどのようにも誘導できる気がします。
市民の行政への関心を高め、市職員の意識改革につながる利点はあるとしても、現場の生の声が届かない会議室の中、短時間の説明と質疑応答で、はたして事業の本当の意義、必要性を市民の方々が理解でき適切な判定ができるのでしょうか。
不安に思わざるをえませんでした。(掛布まち子記)