市政の動き−市政の動き
【15.01.11】櫻井よしこ氏が講師で本当によいのでしょうか?
市主催講演会に極右翼ジャーナリスト
3月14日開催の市制60周年記念文化講演会の講師に、ジャーナリストの櫻井よしこ氏を呼ぶと発表されました。場所は市民文化会館大ホールで、講演テーマは「日本よ、のびやかなれ」です。
本当に、櫻井よしこ氏が講師でよいのでしょうか。
日本共産党江南市議員団は、昨年11月に市長、教育長に対し中止するよう申し入れを行ったほか、12月議会一般質問でも取り上げ追及しました。
安倍首相は、昨年7月に集団的自衛権の行使容認を閣議決定し、通常国会に行使を可能にする一括関連法案を提出する方針です。同時に、国会の衆参それぞれ3分の2の議員発議で国民投票を実施し、過半数の賛成で明文改憲を目指す、踏み込んだ発言をしています。
この動きと一体に、昨年10月、改憲めざす新たな全国組織「美しい日本の憲法をつくる国民の会」が結成され、2016年7月の参院選と同時に国民投票を実施し改憲めざすとして運動を強めています。
櫻井よしこ氏は、この「美しい日本の憲法をつくる国民の会」の共同代表の一人。著書や雑誌、テレビ、ブログ等を通して、憲法9条攻撃を全面展開している極右翼として名高いジャーナリストです。
中国や韓国との対立をいたずらに煽りたて、日本政府の公式談話である河野談話も「たとえ幾年かかっても河野談話を潰さなければならない。」とも主張しています。
江南市は28年前に「国際平和都市」を宣言しました。市役所南玄関には「平和と人類の未来を守ろう。国際平和都市宣言のまち、江南市」と書かれた立派な標語板も建っています。
宣言文は、『江南市は一日も早く核兵器を撤廃し、国際平和を実現するため平和行政を推進し、国際交流を活発にして、相互の理解を深めることを目的とした「国際平和都市」を宣言します』と謳っています。
櫻井よしこ氏を市主催講演会の講師として呼べば、江南市は「国際平和都市宣言」を投げ捨てたも同然ということになるのではないでしょうか。
公務員には、憲法を尊重し擁護しなければならない義務(憲法99条)があるので、市主催講演会では「平和憲法は問題があるから変えよ」などという話は絶対にできないはず。したがって市教育委員会は「櫻井さんには、政治的な話はしないようお願いしています。氏のこれまでの生き様や女性の輝く生き方を話してもらいます。」などと言い訳をしています。
しかし「日本よ、のびやかなれ」などという演題で、女性の生き方の話になるのでしょうか?
また本当に、女性の生き方のみに講演内容を限ったとしても、極右翼で有名な、しかも改憲運動を全国の先頭に立って鋭意展開中の人物を、今このタイミングで講師として呼ぶこと自体、江南市の平和行政への姿勢が厳しく問われるのではないでしょうか。