活動日誌−東奔西走
【16.10.08】市民協働の公共施設マネジメントを研修
最速で進む滝川市を訪問
党議員団は10月4日〜6日にかけて、北海道内の3市町を訪問。滝川市では市民協働の公共施設マネジメントについて、富良野市ではリサイクル率90%、燃やさない、埋め立てない廃棄物処理について、剣淵町では絵本の里のまちづくりについて学びました。
滝川市は、人口減少・少子高齢化が迫る中での公共施設の老朽化に対応するため、公共施設マネジメント方針を3年前に決定。
日本最速を目指し取り組みを開始。まず本丸攻めからと、市民活動の拠点施設であった総合福祉センターを廃止しました。
また公共施設のあり方について市民の意見を聞く「公共施設マネジメント計画策定市民会議」を設置。集約化、複合化、広域利用、官民連携による維持管理、予防保全型修繕などを定めた「公共施設マネジメント計画」を策定しました。
特徴的なのは、施設の具体的な存廃計画ではなく、まちづくり政策とセットの市民とともに考える公共施設マネジメントとなっている点です。
地域の老朽化したコミュニティセンターを小学校との複合施設として建築する計画について、地域の各種団体代表と専門家・アドバイザーからなる市民会議を設置。本音の議論の積み重ねを通じて、新たな活動拠点における担い手を作り出し、住民が運営主体となる組織の設立につなげようとしています。
同様に、中央老人福祉センターの廃止についても市民会議を設置。衰退する老人クラブ活動の活性化とそのための仕組みづくりを通して、市民協働で方向性を探ろうとしていました。
しかし、公共施設は重要な市民活動の拠点施設です。地域から公共施設が消えることで生活の利便性が悪化し、さらなる人口流出、少子高齢化を招くという縮小のスパイラルに陥っては困ります。
また行政側が作った施設の統廃合方針にもとづき、形ばかりの「住民参加」の会議で策定したところで、地域住民には不満・不安しか残らないでしょう。滝川市の手法は、困難な課題を市民協働で前向きに打開しようとする試みで、非常に参考になりました。
なお、滝川市は市役所2階の全フロアを後から市立図書館にしたという珍しいケース。行政と図書館との連携活動が盛んです。館内に各課の展示コーナーが交代で設けられたり、消防署の協力で重装備の消防士の等身大模型まで展示されていて目を引きました。
図書館を利用するため、高校生が市役所に盛んに出入りするのも面白く感じました。若い頃から市行政をさぞ身近に感じることでしょう。こんな図書館の可能性もあるのだと新鮮に映りました。