活動日誌−東奔西走

【16.08.06】小牧岩倉の新ごみ処理施設を見学

ガス化溶融炉の稼働状況は

   8月3日(水)、小牧市野口にある小牧岩倉衛生組合の新ごみ処理施設「エコルセンター」を、日本共産党の江南、扶桑、犬山議員団6人で見学しました。

 エコルセンターは、旧施設の隣接地に建設され2015年4月に稼働し始めた、197トン/日のシャフト炉式ガス化溶融炉です。用地費、造成費など関連経費と粗大ごみ破砕・選別施設27トン/日を含めた総事業費は146億7900万円。
 処理方式の決定経過や地元地区との協定締結の経過、溶融炉の稼働実態と課題などに注目して、見学しました。(写真は、パンフレットより)

 

処理方式の検討については、まず行政内部の検討委員会で2方式に絞り込み、学識経験者と行政による技術検討委員会で1方式に決定。地元住民や議員を加えた検討は行っておらず、江南含む2市2町が予定する施設整備の検討方針との違いに驚きました。
 
 地元説明については、同じ場所での施設更新に当初反対だった地元区との協議を進める中で、確認書を締結。確認書に基づき区から受け入れ条件の「要望書」が提出され、協議を重ねた結果、「区要望事項に関する回答」を提出し「建設同意協定書」を締結することができたとのことでした。

 

  陶器やガラスくず、容器包装プラスチック以外のプラスチック類や、電球、乾電池などの不燃ごみ(破砕ごみ)、不燃性粗大ごみは、破砕処理し、金属類を選別後に溶融炉に投入し、可燃ごみといっしょに溶融されます。現在の江南市の細かな分別処理とは、大きな違いがありました。

 シャフト炉式ガス化溶融炉の運転業務は、従来のストーカ炉とは全く違い専門性が求められるために、直営の組合職員15名に加えて、プラントメーカー関連会社から最長3年間の約束で溶融炉運転委託員24名が派遣されており、現在は直営職員の習熟期間ということでした。今後は、メーカー関連からの委託運転員は徐々に縮小していく方向だそうです。

 エコルセンターは国庫補助率が1/2と高い、高効率発電施設とのこと。守るべき発電効率とごみ質・ごみ量の変動、3ヶ月連続運転の状況、不具合などのトラブル発生が気にかかり質問しましたが、特に大きなトラブルもなく、計画どおりに稼働し、発電できているとの回答でした。
 隣接地には、老人福祉センターと小牧市温水プールがあり、ここに溶融炉からの熱源が供給されていました。

 素朴な疑問として残ったのは、やはりごみ分別方法の違いでした。また、そのままでも燃焼するごみを、コークスや酸素発生器まで使用して溶融することの是非でした。

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