活動日誌−東奔西走

【14.11.10】ツタヤ方式の図書館は問題がいっぱい

小牧市にツタヤ方式の図書館が?

 11月9日、小牧の図書館を考える会主催の図書館シンポジウムに行ってきました。

「ツタヤ方式の図書館ってどうなの?いま求められている図書館とは!」という演題で、元田原市図書館長の森下芳則氏が基調講演をしました。

 その中で、森下氏は公共図書館の役割として、人を育てることを中心に据えるべきだと話しました。ブレア元英国首相が「7歳の子どもの読書量が20年後のイギリスの存在価値を高める」と言っているように、図書館活動によって、社会を担う次の世代の人たちを育てることになり、それは地域の発展と安定につながります。図書館は単に本を貸し出す場所ではなく、もっと重要な働きを担う存在であることに気づかされました。
 

 また、図書館を指定管理などアウトソーシングすると、行政が図書館事業の当事者でなくなるので、行政に図書館のことがよくわかっている人がいなくなってします。これでは、図書館をより良くしていくことができなくなります。

 また、民間会社の管理では、儲けを優先して人件費を削らざるを得なくなり、意欲があり能力も高い人材の確保ができなくなったり、長期的視野で責任を持つ職員がいないため社会の変化に対応した図書館活動が難しくなります。このように、指定管理の図書館は問題点が山積み。江南市の図書館も一刻も早く、直営の図書館に戻す必要があると痛感しました。

 

  さらに、パネルディスカッションのパネリスト・森晃氏の報告で、ツタヤのTカードは単にポイントを貯めることが目的ではなく、使用者の購入品リストがツタヤの親会社CCCに報告され、その情報は他の民間会社に売られていると聞きました。図書館カードをTカードにすると、何を借りたかという情報がCCCに提供されてしまう恐れがあるので背筋が寒くなる思いでした。

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