活動日誌−東奔西走
【09.06.27】ついに完成!明日へ紡ぎつづけて
第2会場もあふれるほどの盛況=完成試写会
1950年代の愛知の繊維労働者の青春を描くドキュメンタリー映画「明日へ紡ぎつづけて」の完成試写会が6月27日愛知女性会館で開かれました。
午後2時開演の第1回目はあっという間に満員。第2会場もいっぱいになり、4時半からの第2回目は急遽、整理券を発行して対応。映画への期待の大きさが伝わってきます。
上映会には、政策委員長の畑田重夫さんも参加され舞台あいさつ。畑田さんは、「映画は1950年代から安保闘争までの頃の少女たちのたたかいと青春であるが、「小林多喜二」などとは違って、少女たちが70代80代になって現役で様々な分野で種をまき活動している、まさに今を生きる人たちが主人公の映画である。今の時代と重なる映画であり愛知から発信する映画である」と熱く話されました。
山本洋子監督は、8年がかりで温めてきた。この間様々な人に会い資料を集めてきたとのこと。そこで感じたことは、少女たちの青春時代に、ここまで頑張ることができたのは
1)よく勉強したこと、2)仲間を信じたこと、3)理不尽には引き下がらなかったこと。この仲間を信頼することはどういうことかを今の若者たちに伝えていってほしいと話されました。
映画は懐かしい白い三角巾をかぶった工場労働者の笑顔から始まります。お二人の話の通りに、15畳の部屋に12〜3人も詰め込まれた寄宿舎での生活や、12時間労働など劣悪な条件のもとで、よく学び、よく笑い、たくましく成長していく少女たちの姿が描かれていきます。そして偽電報で実家に呼び戻され、監禁状態にされて仲間たちが去っていく悲しみや、その理不尽さとも戦い成長する姿が、現実に体験した人々の生の声と豊富な資料で描かれていきます。
この映画の素晴らしさはそれで終わらないことです。その頑張った人たちが全国で種をまき、今なお現役で生き生きと活躍し、新しいたたかいへと引き継がれていっていることが鮮やかに描かれいます。
私も、神奈川県の大同毛織(株)小田原工場で、綿ぼこの中で働きながら、まったく同じ体験をしてきました。ニセの電報で多くの仲間が家族の元に引き戻され去っていくことも経験しました。それでも今こうして活動を続けているのは、若い時に培った学習と確信、理不尽なことには負けられないという根性(?)なのかもしれません。
いまこそ多くの方に見ていただきたい映画です。
江南でも近々上映の日程が決まります。協力券は1000円です。
ピンボケの写真ですが、あいさつされる畑田先生。畑田先生の右隣が山本洋子監督。(森 記)