活動日誌−東奔西走
【09.05.03】一刻も早い「慰安婦」問題の解決を!
吉川春子さんを迎えて新婦人の会県本部が「慰安婦」問題の講座を開催。
日本の戦争は何であったか、歴史認識を女性の目線でしっかり持とうと、新婦人の会愛知県本部が主催して、5月2日(土)午後1時30分から4時過ぎまで、名古屋市ボランティアセンターで「日本軍慰安婦問題の解決に向けて」と題して、元日本共産党参議院議員の吉川春子さんを迎え、講座が開かれ参加してきました。
吉川さんは、議員時代に「慰安婦」問題に精力的に取り組み、韓国、インドネシア、オランダなどを訪問し、多くの元「慰安婦」の方に会い、その悲惨で非人間的な実態を直接聞き、そのたびに胸の詰まる思いをしてきたと話されました。
ILOをはじめ、世界各国が日本政府に対して、日本軍が行ってきた事実を認め謝罪するよう決議を上げているにもかかわらず、民主党の国会議員であった河村名古屋市長も、かつて「日本に従軍慰安婦は存在しなかった」とアメリカの新聞ワシントンポスト紙への意見広告に名前を載せるなど、「河野談話」も否定する発言が国会議員からも堂々と語られ、野党3党が「公式の謝罪と名誉回復、補償を行う」ために提案した法案が7年間も野ざらしのままになっているとのこと。
元慰安婦の方たちが勇気をもって自らの体験を語るようになったのは、まさにこの日本の政府と政治家や国民の中に「慰安婦などいなかった」という発言や認識に対して「歴史の真実」を伝えるため、日本軍を告発するためであったということです。日本人で元「慰安婦」の人たちからは自らの体験を語る人は出てきていないとのこと。
あらためてその傷の深さを思うと同時に、戦争がどれほど非人道的なものか、また加害責任と向き合う重要性を実感しました。
私が「従軍慰安婦」を知ったのはもう30年も前のこと、千田夏光さんの同名の本を読んだときです。大変な衝撃をうけその後に出版された「涙痕―女たちの戦争」や「サンダカン八番娼館」などを読み、深い関心を持っていましたが、具体的な行動は起こしてきませんでした。
今日の講演を機に、国会への署名や議会での決議に向けて、学習会の開催などに取り組んでいかなければならないとおもいます。(森ケイ子記)
吉川春子さんと。右端が森です。
「慰安婦」問題についてより詳しいことは
吉川春子著「アジアの花たちへ」かもがわ出版 1700円+税
新日本婦人会編 「日本軍慰安婦問題解決のために」150円 があります。
「アジアの花たちへ」(吉川春子著)から…プロローグの一部を紹介します。
「…性奴隷とされ、筆舌に尽くしがたい生涯を終えた女性たち、また苦渋の思いで自分が被害者であったことを公表した女性たち、こうした「アジアの花たち」へ、「あなたの生涯は無駄ではなかった、むしろ人権思想の発展、女性への暴力禁止を広める上で大きな貢献をしたのですよ」と伝えたいのです。また「慰安婦」の生涯を決して繰り返してはならない、後世への戒めとして伝言したいと思います…略」