市政の動き−市政の動き

【23.03.23】選挙直前の抜き打ちの議員定数削減は、議会の自殺行為

本当の目的は議員報酬のアップ

  任期最後の3月定例会は、17日、閉会しました。

閉会日は副市長選任の人事案件を市長が取り下げに追い込まれるなど、朝から大混乱。
12月定例会に続き、またもや議案の討論・採決が深夜に及び、午後11時半ごろにようやく閉会しました。


閉会間際の深夜、議員定数2減の削減案を江政クラブ、江南クラブ、藤クラブの3会派12人の議員が突如提案。

公明党と新風クラブの2会派5人が退席する中、日本共産党議員団は質疑・反対討論を行って2人が反対。しかし賛成討論に立つ議員もないまま、賛成12:反対2で可決されました。


削減され20人となった新たな議員定数は、1カ月後に迫った4月16日告示の江南市議会議員選挙から適用されます。

  質疑時間わずか1人10分。


議員の定数はどうあるべきか。
市民と議会の在り方、市政のチェック機能強化、市民意見の反映の課題など、また市議への挑戦を考える方々にも関わる重大な問題であるにもかかわらず、全議員総会も開かず、徹底した議論を尽くす時間も与えず、市民への説明の時間もなく、告示1カ月前という選挙直前の定数削減は、問答無用の「闇討ち」。


議論を尽くして合意点を探る言論の府であるべき市議会が、まともな議論もなく採決強行に及んだことは、まさに恥ずべきこと。議会の自殺行為としか言いようがありません。


そもそも江南市議会は、一昨年の秋、市商工会議所から定数4減を要望され、これへの対応を全議員で議論し検討してきました。議員総会を開き、全国の市議会の定数と人口、議員報酬の実態も調査。


22の定数は人口10万人規模の市の全国平均と同じ数であり、議員定数削減の必要性がないこと。議員報酬を3度にわたって減らしていることなどから、定数削減は現時点では難しいことを全議員で確認。
昨年夏、商工会議所に対し議長名で回答したばかりでした。


わずか8カ月前の議員総会の場で「議員定数を増やす必要がある」とまで発言していた議員が、今回、突如の削減の提案。「昨年から欠員2人となり20人でもやれると思った」などと発言。
ころころ発言を変える議員が信用できるでしょうか。



また提案理由には、議員削減で生まれる財源の一部を、コロナ禍の市民生活支援に…などと記載しながら、実際は減らして生まれる財源の大半を、議員報酬のアップ、議員政務活動費のアップ、委員長副委員長報酬のアップにつなげたいとあけすけに表明しています。


告示の1カ月前という選挙直前の定数削減は、立候補を準備中の新人に対し、失礼極まるものです。



今回の市議選は、「市職員へのパワハラ疑惑」をはじめ混乱が続く市議会に対し、多くの新人や女性、障害者の方や市民運動に携わる方などが、江南市政・市議会を変えたい、多様な意見を反映させたいとの思いから、立候補を検討し準備中でした。
これら多くの新人に対して、突如の定数2削減の強行はどのように映るのでしょうか。

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