活動日誌−東奔西走

【14.10.08】塩尻市の図書館等複合施設を研修

図書館は「まちの真ん中」だ

 10月7日〜8日の2日間、日本共産党議員団で長野県塩尻市と飯田市を訪問。塩尻市(人口約6万7千人)では市立図書館・市民交流センター「えんぱーく」について研修しました。

 中心市街地の再開発・活性化と、狭くて限界が見えてきた図書館の建て替えの必要性が重なり、塩尻駅から数分の市中心部に地下1階、地上5階建て、延床面積12000平方メートルの複合施設・愛称「えんぱーく」を2010年にオープンさせました。

 

「えんぱーく」は、中心となる図書館(3300平方メートル)の他に、子育て支援センター、市民交流支援センターとフリー交流スペース、青少年・シニア活動支援(音楽練習室やICTルーム、会議室、市民サロン、多目的ホール)、ビジネス活動支援(商工会議所やハローワーク、市商工課、民間オフィス)の5つの機能を持ち、各分野が連携・融合した取り組みを行うことで、相乗効果が生まれています。年間の来場者は年々増加し70万人弱とのことです。

 課題解決を支援し、地域に役立ち交流の場となる先進的な図書館活動と、柔軟な発想で機能を一体化させた複合施設としてその可能性を追求する「えんぱーく」は、成功事例として見学者が絶えず、また図書館建築物としても賞を獲得しています。

   建物は三方がガラス張りで外が見渡せ、通りからも図書館内の様子をみることができ、会議室もガラスばりです。4つの吹き抜けがあり、開放的であると同時にゆったりと落ち着ける雰囲気。随所に様々な椅子が配置され、思い思いの場所で読書に、調べものにと市民の方々が過ごしていました。

 塩尻ワインの里であることから、ワインに関する書籍、資料が収集されていた他、闘病記や緩和ケアに関係する書籍が非常に多く、その隣には病気の方への具体的な相談案内ちらしまで置かれていました。
 旅行情報では、関係する地図や案内書、会話手引き、作家の紀行文などが本来の分類を無視して一つの場所に集められており、市民が便利に活用できるよう随所に工夫が見受けられ、すっかり感心しました。

 

   また、塩尻市立図書館が地元書店や出版協会、大学等とも協力して行っている生涯読書推進のための連続講座「信州しおじり本の寺子屋」の取り組みも、その充実した内容に驚かされました。

 若者の意見を聞いて設置した3つの音楽練習室(防音、ピアノ、ドラムなどあり)は稼働率が9割以上。1階には喫茶等販売店があり、図書館以外は全館飲食自由。フリー交流スペースもあって、若者の姿が多く目につきました。

 「これからの図書館は中心市街地にないとダメ。公共施設の中でもっとも人が来る場所が図書館。 図書館は市民の交流の場になる。地域に役立つ図書館として、塩尻では市民5割に使ってもらいたい」と述べられた館長さんの言葉がとても力強く、印象に残りました。江南でも、市民のみなさんの意見を十分に活かして、「まちの真ん中」となる図書館を作っていきたいものです。

* 8日は、飯田市で「再生可能エネルギーを活かしたまちづくり」の先進的な挑戦と、市民ファンドで再生可能エネルギー普及を行っている「おひさま進歩エネルギー株式会社」の取り組みを研修しました。

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