市政の動き−市政の動き

【16.11.22】養護老人ホーム「ジョイフルむつみ」を「サンライフ江南」に移転?

契約義務違反ではないのか

  河野町にある、養護老人ホーム「ジョイフルむつみ」を運営する社会福祉法人サンライフが市に対し、隣接する旧特養「サンライフ江南」の施設を個室化改修し、養護老人ホームを移転させたいと要望を出していることが明らかになりました。(写真は、養護老人ホームジョイフルむつみ)

11月17日(木)に開催された市議会全員協議会で市側から報告があり、市の今後の対応をめぐり激しい議論になりました。

このむつみの施設は、もともと市が用地を取得し平成4年に建設した施設。(当時の事業費は、用地費と工事費等で合計9億5500万円。)

2人部屋25室の養護老人ホームとして市が管理運営していましたが、平成19年12月議会で、社会福祉法人サンライフに建物を無償譲渡する議案を日本共産党議員団以外の賛成多数で可決。用地は、市がサンライフに30年間無償貸与する契約を結び、今日に至っています。

 

  9年前当時、むつみの施設は耐用年数が45年残り、残存価格3億8800万円、返還が必要な借金も1億4000万円残っていたため、市民の貴重な財産である施設を無償譲渡するべきではないとして、住民が市を訴える裁判を起こし争われた経緯があります。

(写真は、旧特別養護老人ホームのサンライフ江南の建物、現在はすべて空き室)

今回、社会福祉法人サンライフからの要望の中身は、2人部屋の養護老人ホーム「ジョイフルむつみ」を利用者のプライバシー保護や生活環境の向上のため居室の個室化を行いたいが、「むつみ」での個室化は定員が減ることや増築では多額の費用がかかるなど困難であるため、隣接する空き家状態の「サンライフ江南」を個室化改修して移転させたいというものでした。

  しかし、社会福祉法人サンライフの主張はあまりにも身勝手で、契約違反の可能性があるのではないでしょうか。

サンライフがむつみ現施設において30年間にわたり養護老人ホームを運営するというのが、契約上の義務のはず。契約義務違反の場合は、土地・建物は市に返還されることになるとのことですが・・・。市はサンライフに対し損害賠償請求ができるのでしょうか・・・。

9年前の建物の無償譲渡・土地の無償貸与というボタンの掛け違いのために、悩ましい課題がまた一つできてしまいました。

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